2020年4月27日月曜日

新連載エッセイ「旅に遊ぶ心」





 鬼怒川金谷ホテルの季刊パンフレット「Seasonal Invitation」で、巻頭エッセイを担当することになりました。

 タイトルは、「旅に遊ぶ心」。原稿用紙にして一枚半という、散文詩のように短いエッセイ。毎号、隣右頁には、注目の写真家、砺波周平さんの作品が掲げられる。エッセイの言葉と写真が対奏をなす、という企画です。

 砺波周平さんは、生活雑誌「暮らしの手帖」でも写真を連載中。同誌四月号にいたっては、氏の信州暮らしが特別取材されたのだった。デザインは、準備中の国際ポエトリー・サイトでもご一緒する、売れっ子デザイン・カンパニーStoopa. Ltd。個人的にも大変愉しみなコラボレーションです。
 機会があれば、ぜひ、お手にとってみてください。WEB版もあります。


 ブログの拙い写真は、先月、鬼怒川金谷ホテルにでかけた折の模様。素晴らしいステイと、金谷流懐石料理。

 コロナが落ち着いたら、ぜひ、おでかけください。

2020年4月19日日曜日

左右社WEB連載「詩への旅」が掲載






ブログをお読みのみなさま、いかがお過ごしでしょうか。

獨協大学、フェリス女学院大学、京都大学の学生さんたち、元気にしていますか?
 どうぞ、ご自愛ください。

 さて、左右社ホームページで連載中の詩的紀行エッセイ「詩への旅」が、更新されました。今回は、東京新宿は四谷に悲傷の女性詩人、吉原幸子の幻影を訪ねて。今回はブルージー&スモーキーです…ぜひ、お読みください。


 新型コロナウィルスによる「非常事態宣言」により、端居しているので、昼間は一向、原稿を書き、夜は家で呑む、という生活サイクル。あえてポジティブな側面をあげるなら…執筆も捗り、呑み歩かないのでお金も貯まるのだった。平常時もこうした暮らしを心がけるべきか。SNSで宴会する御仁もあるみたいだが…夕刻からの家呑みも愉しみになった。

 今宵の石田家の夕餉は、茹つくし、つくしの胡麻和(叔母作)、筍刺身(母作)、蛸のやわらか煮(ぼくの作)、鰆西京焼、食事。

 筍は、例年、五月の黄金週間にならないとでないが、今春は、もう食卓にあがってしまった。つくしは、叔母がわざわざ吉見から、コロナ禍見舞いで車でとどけてくださった。同郷の敬愛する作家、澁澤龍彦の好物だった山野草。いつか、つくしを題に一詩ひねりたい。

 水菓子とほうじ茶のあとは、ジャズを聴き、寝酒を嗜みつつ読書。ぼくは毎晩、井上究一郎訳のプルースト『失われた時を求めて』か、安東次男の一連の芭蕉連句評釈・新釈を愛読している。プルーストの全巻読破は、六度目だろうか。ミステリは、あいかわらず、旧版のウィリアム・アイリッシュ全集かチャンドラー全集など。

チャンドラーといえば、ハヤカワ・ポケットミステリ・シリーズの新刊、ローレンス・オズボーンの『ただの眠りを』(田口俊樹訳)は、よかったなあ。流行のスピンオフだが…いい作家だ。リリカルな文体で、メキシコの夜を、杖をついて歩く七二歳のマーロウの姿。おすすめです。

寝酒は、バーにゆけないので、ブレンディット・ウィスキーを自作してしまった 笑 仄かに山椒の香がついており、珈琲に滴らして呑んでも、いけるのだった。

2020年4月9日木曜日

海の色のインクで




 本ブログをお読みのみなさま、新型コロナ禍のお見舞いを謹んで申し上げます。

ぼくのほうも、大学の講義、打ち合わせ、出張はキャンセル。詩のイベントにかんしても、学習院大学オープンキャンパスや獨協大学「LUNCH POEMS@DOKKYO」をはじめ、春期の開催は延期となった。
 
 呑みやも臨時休業だし、剣術の稽古もお休み。よって、自宅事務所にいる時間がおおく、為すことといえば、執筆、読書、散歩、料理にかぎられる。

 執筆は、〆切のほかにも、待機期間を利して書くべき原稿がいくらでもあるのだけれど。今朝も、六本木YUTAKA KIKUTAKE GALLARYから刊行予定の、ご存知、写真家・谷口昌良さんとの詩画集のための作品を脱稿したのだった(谷口氏が主催されている東京は蔵前のギャラリー「空蓮房」では、現在、気鋭のアーティスト向山紀章氏の個展「3」を会期を延長して開催中。コロナが落ち着いたら、ぜひ、ご観覧ください)。

今回のプロジェクト、エディットは、生活文化誌「疾駆/chic」編集長としても注目される、ギャラリスト・菊竹寛さん。装幀は、美術館やアート書籍を専門に手がけて注目されるデザイナー・木村稔将さん。いわずもがなの、豪華メンバーで、出来が大変愉しみである。

 さて、執筆といえば。関西の「読者」の方から、きれいな万年筆用インクを一壜、お送りいただいた。「Kobe INK物語 塩谷ブルー」という、お洒落なネーミング。今朝は、このインクで詩を浄書。塞ぎがちな机に、神戸の海の色と光が射したようで、とても、ありがたかったです。