2019年12月28日土曜日

越百山へ




越百と書いて、「こすも」と読む山を、ご存知だろうか。

長野県駒ヶ根市にある中央アルプスの山。ぼくは、いま、この山の麓にかよいながら詩作を試みている。

新宿から、高速バスで約四時間。駒ヶ根バスターミナルで降車して、タクシーで宿「二人静」へ。この宿からは、中央、南、両アルプスの雄大な景観が愉しめるのだった。

宿に着いたら、まっさきに、温泉。車中での長旅の疲れをじっくりと癒す。
太田切川の川辺にある宿の、無色透明な湯は、じつにやわらかで、全身どころか喉まで潤う。保温力、保湿力も抜群だ。
風呂上がりは、名水で醸す「南信州ビール」のペールエールで汗をひかす。
壁一面の窓に、甲斐駒ケ岳や仙丈ケ岳などの雄大な山容が、いっぱいにひろがっていた。白銀の峰々が夕陽をあびて、つぎつぎ、ワインレッドの詩篇へと燃焼してゆく。

夕食は懐石料理。そのあとは、宿のバーへ。ちかくのマルス蒸溜所の長野県限定ウィスキー「信州」を、山清水の氷で割って呑む。

わが銀軸のボールペンとツバメノートをとりだし、深夜まで詩を綴ったのだった。

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