2020年9月6日日曜日

吉備路、瀬戸内旅行

 

 

 夏季休暇と左右社WEBで連載中の紀行エッセイ「詩への旅」の取材旅行をかねて、吉備路をたどり瀬戸内へ。

 

初日は岡山駅にちかい吉備路文学で、詩人安東次男、飯島耕一、永瀬清子各氏の遺稿や揮毫を閲覧させていただいた。岡山出身の作家井伏鱒二や小川洋子の原稿もある特別展「吉備路の文学者とスポーツ展」も愉しむ。

 

それから、瀬戸大橋たもとの児島を経て、鞆の浦で連泊。作家の司馬遼太郎や井伏鱒二も好んだ老舗旅館「遠音近音」に投宿した。ここからが、ホントの休養。青く澄んだ瀬戸内の多島海と空を、日がないちにちぼんやり眺め、温泉で体をほぐし、新鮮な魚を食べ、呑む。ただそれだけで時はすぎゆく。虎魚のうす造り、蛸、鯛がともかく絶品。鞆の浦に面した露天風呂は、瀬戸内の海と空に直にふれるかのよう。凪いだ内海は静かすぎて、夜になっても潮騒さえとどかない。そんな静謐な宿で、春夏の疲れを癒すことができた。

 

埼玉への帰りがけに、倉敷に遊ぶ。新型コロナの影響で閉館していた大原美術館が運よく再開館。ここでしか観られない、エル・グレコの大作「受胎告知」はもとより、児島虎次郎のコレクションを堪能。倉敷民藝館も訪問。「倉敷浜よし」では郷土名物「ままかり鮨」で地ビールと酒を。食後は名店「倉敷珈琲館」で「マンドリン・ノワール」。気分もよくなり、つい骨董やへはいってしまひ…。

旅のくわしくは、連載「詩への旅」をおまちください。

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