2017年9月8日金曜日

ロンドン・パブ紀行、その1







ここ最近、ドメスティックかつカタイ話題がおおかったので、雰囲気を変えようと思います。平昌・韓日中詩人祭にゆくまでのあいだ、今年の春にいったロンドンについてすこしふりかえってみよう。

「ロンドン・ブックフェア2017」に招聘されて、渡英したことは、書きました。下記リンクから、バックナンバーをご参照ください。


それから、空蓮房での詩個展があったりして、ロンドンのことをまったく書けずにいたのだった。

いちばんうえの写真。コカコーラ・ロンドン・アイやザ・シャードなどがにょきにょき建ちはじめた、テムズ河畔がそうであるように、ロンドンは、いま急速に変貌している。そんな変化の渦中で、やはり、酒場も、センスのいい新店がどんどんできているのだ。

なかでも、ソーホー。ピカデリーなど有名劇場がつどうエリアに、お気に入りの店を見つけた。「APE BIRD」が、そう。店名はまったく意味不明だが、語感がヒップ、ということらしい。店内は、スティール・アンド・ウッドの冷たくシックな内装。ワインに力をいれているらしく、流行りの「ロンドン・イタリアン」なる料理もだす。いまは、パブも、フィッシュ&チップスだとか、伝統的なスタイルを守る店がすくなくなってきた。さて、モンタルチーノの造り手がリリースしたキャンティがあるという。パブを梯子してエールを呑みすぎていたので、口なおしに一杯たのんだ。なかなか、おいしい。でも、やっぱり、ビールが呑みたいなあ。地元ブリュワリーの限定ハウスエールがあるというので、オン・タップでもらった。

「ザ・ポーター」(The Porter)のビター。ああ。香りは瑞々しい洋梨だけど、呑むとものすごく枯れた苦味が舌に降りてきて、この落差がなんともいえない。英国美学を感じます。ビターをこよなく好むぼくにとって、ただただ、至福。ポーターは、バーモンジーにある注目の新進ブリュワリー「アンスパッチ&ホブデイ」のクラフト・ビール。ロンドンでは、ハイセンスなパブと新進ブリュワリーが手を組んで、シーンを創りだそうとしている。

エールやワインの話を、黒縁眼鏡で山羊髭のビート詩人みたいな若いマスターと話していたら、「夜はうちの地下がおすすめだよ。ジンをベースにした、カクテル・ラウンジになっています」。ロンドンでは、若者のあいだでジンがブームだとか。ちょっと、意外。スコッチの原酒も枯渇してきているから、海外観光客にも、シングルモルトにかわる酒を売りだそうとしているのかもね。

ところが、ぼくは、ここで酔いつぶれるわけにはいかない。なぜなら、その夜、ロンドンでもっともイケてると評判のカクテル・ラウンジを、すでに予約していたのだ! 笑


そのお話は、また、こんどします。お楽しみに。

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