2017年9月12日火曜日

平昌・韓日中詩人祭2017へ





あす、早朝から、「平昌・韓日中詩人祭2017」へ。2018年に開催される、平昌冬季オリンピックの前夜祭でもある。帰国は、920日です

なんとか、詩や散文原稿の依頼をこなし、荷づくりまでかこつけた。いつもながら、もう、バタバタ。まあ、徹夜しないだけ、ましになったかな。

ここ数週間読んでいた、韓国や中国の和訳詩書、サイン本、寄贈をもとめられている自筆原稿などをまとめて、スーツケースにつめる。そうだ、書家・北村宗介さんから贈られた璽印も、いれよう。

わが里、見沼では、稲刈りがはじまったばかり。まだ、蟬が鳴いているけれど。帰りは彼岸の入りだから、夏は、もういないかも。

北朝鮮の弾道ミサイル・核開発問題で国際的な緊張がたかまる最中での、韓国ゆき。不思議なもので、十代でアメリカに初滞在したときは、湾岸戦争が勃発し、タイでは9.11前回のロンドンではテロがあった。家族はちょっぴり、心配している。でも、こんなときだからこそ、韓国での国際詩祭に参加する意義があると思う。

妻が、ご近所、浦和の調神社(つきじんじゃ)にお詣りして兎の安全祈願護をいただいてきてくれた。「ツキ」に恵まれるように。お護りは手提げカバンのなかへ。

平昌詩祭の模様はブログでもおつたえします。というわけで、本ブログは、しばらくお休みさせていただきます。

帰国後も、どうぞ、おつきあいください。


2017年9月11日月曜日

ロンドン・パブ紀行、その2







イナー・ロンドンのマリルボン駅からすこし夜道を歩く。セイモア・ストリート・W1。リージェンツ・パーク沿いの、閑静だが、それほど高級そうでもない落ち着いたエリアに、ぼくのめざすバーがあった。

「ザ・ゼッター・タウンハウス:セイモアズ・パーラー」(the Zetter Town House : Seymour’s Parlour)というのが、そのお店。以前、仕事で知りあった、ロンドン近郊に住む夜遊び好きの友だちが、「最近、とても話題になっている隠れ家的なバーだよ。ぜひ、行ってごらん」なんて、いうから。

灯の消えた住宅街に、ちょっとだけネオンを主張するドアがあった。はいってみると、外観とちがって、店内はほぼ満員。金曜の夜とあって、なかなか、にぎやかだ。非常に感じよく迎えられて、止まり木の席につく。バーテンダーさんが、感じよく話しかけてくれて、メニューを見せてくれた。ちいさめのポークパイハットをかぶり、カイゼル髭、サスペンダー、シャツの袖からは刺青におおわれた両腕がのぞく。

バーテンダーさんのファッションもそうだけれど、店全体の雰囲気が、1900年代初頭のロンドンにタイムスリップしたかんじ。ヴィクトリアンの壁紙に、肖像画や風景画の額、時計や陶器といったアンティークがところせましと架けてある。天鵞絨のソファはもちろん、ランプスタンドや帽子掛まで、かなりクラシックなスタイルだ。それでいて、いわゆるロンドンのクラブ(ダンスフロアではない)のごとき、嫌味な場所ではない。ロンドン下町っ子の粋なセンスを感じる。そう指摘すると、マネージャーさんが、「当店は、セイモアおじさんっていう、架空の人物が経営するバーという設定です。年代は特定していませんが、内装もスタッフの服装もそのイメージで調和しています」とおしえてくれた。クラシックだけれど、アーティスティックなパンクテイストがある。不思議と、モダンなのだ。

リトルヴェニスでそんなに美味しくない 笑 ステーキを食べ、食事はすませてきたので、さっそくジン・ベースのカクテルをつくってもらう。まずはドライマティーニ。いわゆるチャーチル・スタイル。ベルモットはほんの香りづけ。見た目はごくシンプル。ざっくりつくってある。なにか、ほかの香りもしたのでバーテンダーさんに尋ねると、「セイモアのカクテルの特徴は、アロマですね。たとえばこのマティーニにつかうジンには微量のアニスが混合してあります」。たしかに、華美ではないけれど、洗練されている。それにしても、本場ロンドンのジンベース・カクテルは、めちゃくちゃ濃い。サイズもイギリス人サイズで、日本の1.5倍くらいだ。ぼく好みだが、気をつけないと、酔いつぶれてしまう。と、いいつつ、おかわりをして、お隣に座ったブロンドのおねえさんと楽しく話していると、だんだん呂律が怪しくなってきた。

さいごに、もう一杯。梔子の香りのするワインとジンを一対一で割り、氷でステアしたカクテルをもらう。

お礼をいって、店をでると、ここちよい春初旬の夜気。完全に、千鳥足。好きなディラン・トマスの詩の冒頭を「Altarwise by owl-light in the half-way house / The gentleman lay graveward with his furies; 」(ぼくは勝手に酔っ払いの詩として楽しんでいる)と口ずさむと、あれ、これ、セイモアおじさんのこと?なんてイメージが酔脳にうかび、独り笑いを、だれもいない暗い石の路面に響かせる。

「セイモアズ・パーラー」の上階は、すごく居心地のよさそうな、「ゼッターホテル」(The Zetter Hotel)というブティックホテルになっている。

http://www.thezettertownhouse.com/marylebone/bar
こんどロンドンにきたら、ぜひ泊まって、ロンドン遊びの拠点としよう。


翌朝。酒がよかったのか、まったく二日酔いにならなかった。

2017年9月8日金曜日

ロンドン・パブ紀行、その1







ここ最近、ドメスティックかつカタイ話題がおおかったので、雰囲気を変えようと思います。平昌・韓日中詩人祭にゆくまでのあいだ、今年の春にいったロンドンについてすこしふりかえってみよう。

「ロンドン・ブックフェア2017」に招聘されて、渡英したことは、書きました。下記リンクから、バックナンバーをご参照ください。


それから、空蓮房での詩個展があったりして、ロンドンのことをまったく書けずにいたのだった。

いちばんうえの写真。コカコーラ・ロンドン・アイやザ・シャードなどがにょきにょき建ちはじめた、テムズ河畔がそうであるように、ロンドンは、いま急速に変貌している。そんな変化の渦中で、やはり、酒場も、センスのいい新店がどんどんできているのだ。

なかでも、ソーホー。ピカデリーなど有名劇場がつどうエリアに、お気に入りの店を見つけた。「APE BIRD」が、そう。店名はまったく意味不明だが、語感がヒップ、ということらしい。店内は、スティール・アンド・ウッドの冷たくシックな内装。ワインに力をいれているらしく、流行りの「ロンドン・イタリアン」なる料理もだす。いまは、パブも、フィッシュ&チップスだとか、伝統的なスタイルを守る店がすくなくなってきた。さて、モンタルチーノの造り手がリリースしたキャンティがあるという。パブを梯子してエールを呑みすぎていたので、口なおしに一杯たのんだ。なかなか、おいしい。でも、やっぱり、ビールが呑みたいなあ。地元ブリュワリーの限定ハウスエールがあるというので、オン・タップでもらった。

「ザ・ポーター」(The Porter)のビター。ああ。香りは瑞々しい洋梨だけど、呑むとものすごく枯れた苦味が舌に降りてきて、この落差がなんともいえない。英国美学を感じます。ビターをこよなく好むぼくにとって、ただただ、至福。ポーターは、バーモンジーにある注目の新進ブリュワリー「アンスパッチ&ホブデイ」のクラフト・ビール。ロンドンでは、ハイセンスなパブと新進ブリュワリーが手を組んで、シーンを創りだそうとしている。

エールやワインの話を、黒縁眼鏡で山羊髭のビート詩人みたいな若いマスターと話していたら、「夜はうちの地下がおすすめだよ。ジンをベースにした、カクテル・ラウンジになっています」。ロンドンでは、若者のあいだでジンがブームだとか。ちょっと、意外。スコッチの原酒も枯渇してきているから、海外観光客にも、シングルモルトにかわる酒を売りだそうとしているのかもね。

ところが、ぼくは、ここで酔いつぶれるわけにはいかない。なぜなら、その夜、ロンドンでもっともイケてると評判のカクテル・ラウンジを、すでに予約していたのだ! 笑


そのお話は、また、こんどします。お楽しみに。

2017年9月5日火曜日

「観照空蓮房石田瑞穂展」レヴュー掲載



今年6月に、東京の蔵前で一月にわたり開催された「観照空蓮房石田瑞穂展」。

今月発売の「現代詩手帖」9月号に、6/24日に開催された同展のイベント「あなたを未だ知らない」のレヴューが掲載されました。

レヴューを執筆してくださったのは、いま注目の若手詩人、佐峰存氏。そして、そのお隣のページには、詩人・城戸朱理氏のペンになる、オイリュトミスト/ダンサーの鯨井謙太郎さん作・演出・主演の舞踏公演「桃」のレヴュー。

もちろん、鯨井さんは、空蓮房でのイベントでも、踊ってくださった。「現代詩手帖」編集氏の配慮なのか、ページが隣あわせになれたのは、個人的に、とても嬉しかったです。

レヴューを執筆してくださった、佐峰さん、この場をかりてお礼を申し上げます。

ぜひ、お手にとってみてください。