これから、ときおり、五月末に刊行された新詩集『Asian Dream』(思潮社)に登場するジャズたちをご紹介したい。
詩とジャズがインタープレイ(対話的演奏)するようねがわれて書かれた本詩集は、各詩篇が、90年代のジャズの曲からとられている。
タイトルポエムの「Asian Dream」は、日本を代表するジャズピアニスト、小曽根真氏のオリジナル曲。なんど聴いてもため息が零れでてしまう、美しいバラードで、ベースがジェイムス・ジナス、ドラムスがクラレンス・ペンという黄金編成のトリオ。
2001年のアルバム「ソー・メニー・カラーズ」に収録されている曲だが、ピアノとベースのソロがながいライブバージョン(下記リンク)も愛聴している。
詩とともに、ぜひ、聴いていただきたい。
ぼくは、この曲に、傷ついたアジアの人々が、現実を超え、慈悲と知彗で世界をおおきくつつみこんで生きる哀しみと勁さを聴いてきた。
小曽根さんのピアノには、graceという英語がふさわしいと思う。それは、優美、であるとともに、慈しみと恵みをあらわす言葉だから。
0 件のコメント:
コメントを投稿