2020年1月19日日曜日

横浜日々好日




 出張で、横浜のホテルニューグランドに宿泊。左右社WEB連載の詩的紀行文「詩への旅」の原稿を脱稿。散歩がてら、山下公園から赤煉瓦倉庫までゆき、原稿用紙のはいった封筒を、ふるめかしい郵便ポストに投函。

 赤煉瓦倉庫内のレストランバーにはいる。うすいローズに染まった海をぼおっとながめつつ、オリーブをつまんで、イタリアの白ビール。夕飯はどうしようかな、と考えいたら、サンフランシスコの詩人、ジュディ・ハレスキさんからメール。
 アメリカ詩がご専門で翻訳家でもある高橋綾子先生の協力で、世界同時多発的に開催される文学とアートの催し「Extraction」に招待されており、その打ち合わせ。詩人のヤリタミサコさんに誘われてかなった、写真家の谷口昌良さんとのコラボレーション「しの傷」が、選考委員のあいだで好評だとか。そうすると、サンフランシスコのギャラリーに展示・出演する話もでてきて、なやましい。
 ジュディの詩を「現代詩手帖」誌でともに和訳し、昨年のちぐさイベントでも活躍された二宮豊氏からメール。ウィリアム・カーロス・ウィリアムズについての修士論文を無事に提出したとの由。若きWCWがレヴューしたT.E ヒュームの初版リフレットをもっているので、記念にさしあげようかと思う。
 こんどは、さらに、ヤリタミサコさんからメール。今年のポエケットへの出演依頼。出逢いの縁の鎖に、いまさらながら、おどろく。

 海にも照らしだされて青い闇に浮かぶ、みなとみらいの電光のなかを、吉田橋のほうへ歩く。夕餉は、黒澤明も音ずれた料理や、元町梅林にする。「クロサワ」というコースで、お造りにはじまり、コロッケ、鴨汁、和牛ステーキなどもでるが、お食事に、かなり大きなにぎり飯がでた。水菓子が、黒澤監督の好んだ珈琲ゼリーというのも、おもしろい。酒は、ホワイトホースの水割り、お銚子三本。

 夜の港街を、ふらふらと、徒歩で、ホテルへ。ふたたび、原稿用紙にむかう。夜食に、おもたせにしてもらった、おにぎりをぱくつく。いったん、ペンを休め、寝酒のブランディを呑みに、一階のバー「シーガーディアン」へ。

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