ご報告がとても遅くなりましたが、新作詩が掲載されました。
発売中の『詩と思想』(土曜美術社出版販売)5月号に、連作詩「Asian Dream」から、「Lonely Woman」が掲載。おなじく、「A Map Of The World」と「34 Skidoo」が、英国のポエトリー・マガジン『WOLF』35(次号)に掲載されます。
「Asian Dream」は、湾岸戦争がはじまった1991年のアメリカと、ジャズの記憶がインタープレイする連作詩。十代の一年間、ぼくはアメリカの西海岸にあるオークランドに滞在していた。
サンフランシスコの対岸、ゴールデンゲート橋をわたったところにあるオークランドは、ジャズとブルース、ヒップホップにパンク、そしてファンクの街。アフリカ系アメリカ人とヒスパニック系アメリカ人が人口の半数以上をしめ、アングロサクソン系とアジア系は少数派に属する。また、オークランドは、野球のメジャーリーグチーム「オークランド・アスレチックス」(通称A’s)や、プロフットボールのNBL「オークランド・レイダース」といった、スポーツチームでも有名だ。ぼくは、その街で、ジャズやロックのギターを学び、バンド活動に日々あけくれていた。
「Asian Dream」の各詩篇のタイトルは、ぜんぶ、ぼくが当時、愛聴したり演奏していたジャズナンバーから採られ、詩とジャズが交差するように書かれている。また、作品の末尾には、その曲のクレディットを付されてもいる。アルバム音源やYouTubeで当該の曲を聴きながら、詩を愉しんでいただければ、嬉しいです。
「Lonely Woman」は、いわずもがな、オーネット・コールマンの名曲。今回、ぼくが選んだのは、日本屈指のフリージャズ・ギタリストにしてコンポーザー、音楽批評家の高柳昌行が晩年に愛器のギブソン一本で吹きこんだ、珠玉の「Lonely Woman」。
ご興味のある方は、リンクをはっておきますので、ぜひ、一聴を。
『詩と思想』5月号の特集は、詩人の伊東静雄。とても、充実していて、おもしろかったです。
「A Map Of The World」と「34 Skidoo」は、パット・メセニーとビル・エヴァンスのナンバーからインスパイアされて書いた散文詩。英国のポエトリー・マガジン『WOLF』は、こちらのホームページをごらんください。
「Asian Dream」はすでに詩集を編めるだけの作品を各誌に掲載いただいた。あと、一、二篇、ご依頼をいただいて掲載されたら、詩集を編む準備にとりかかりたい。
そして、お知らせ!
5月27日今週土曜日、下北沢「本屋 B&B」で、左右社ホームページで連載中の連詩プロジェクト「連詩 見えない波α」のイベントが開催!
管啓次郎さん、暁方ミセイさん、ゲストに萩野なつみさん、という豪華な顔ぶれで出演します。もちろん、ぼくも。
詳細は、こちら。
ぜひ、おこしください!!
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