2017年7月5日水曜日

空蓮房詩個展、無事に閉幕





6/1から約一月、蔵前のギャラリー「空蓮房」にて開催していた、「観照空蓮房石田瑞穂展 耳の笹舟」が、6/30に、無事、閉幕しました。

時の流れは、ほんとうにはやいです。

展示、イベント、ともに予想をこえた多くのお客さまにおこしいただきました。

こころから、お礼を申し上げます。

個展が閉幕したいまも、展示やイベントにおこしいただいた方々から、ご丁寧な感想をお手紙やメールでいただいています。うれしいです。ありがとうございます。

次回のブログで、その一部をご紹介させていただきます。

以下は、とある日の空蓮房のこと。ブログのために、ノートにボールペンで綴った青い文字を読みかえすと、もう、どこか遠い言葉に感じます。



フェリス女学院大の学生さんたちが、展示にきてくださる。Kさんと、Sさん。ふたりとも、ぼくの詩の講義の生徒さんたちだ。

「蕪木」さんは、京都の「ワイフ&ハズバンド」や、神田の「ラルフ&サニー」(なんか&がつづくなぁ)みたいな、ニューウェーブのカフェ。モノトーンを主調とした小暗い店内は、木のぬくもりとこだわりのモノたちにかこまれ、珈琲器具は磨きぬかれた年季を醸しだしている。洗練され、シャープな感覚。

空蓮房の谷口昌良さんいわく、このお店は、珈琲もすごいけれど、自家製のチョコレートが絶品。ワインにもよくあう大人のチョコレートなのだそうな。ぼくは、アイリッシュ珈琲とビターチョコレートを、KさんとSさんはカフェ・オ・レにミルクチョコレートをあわせて。感想は、谷口さんの言葉どおりでした。

蔵前散策を愉しんだぼくらは、ビールを呑みにゆく。地下鉄一本で日本橋へ。北原白秋や佐藤春夫などの詩人、文士らもつかった老舗洋食屋「たいめいけん」で乾杯。名物50円コールスローとボルシチ、ハムをたのみ、まずは一杯。それから、ぶあついけれどナイフなしで切れそうにやわらかいビフカツ。デミグラスソースの味が、東京の伝統を感じさせてくれる。

そして、〆は、ご存知、「タンポポライス」。チキンライスのうえにふわふわのオムレットがのせてあり、ナイフですっと一文字に切れ目をいれてゆくと、トロトロの卵が、まるで花が咲くようにチキンライスのうえにひろがりかかる。それで、タンポポライス、というわけ。東京下町育ちというKさんは、子どものころ、よくお祖父さんに「たいめいけん」につれてきてもらったそう。このタンポポライスの味を、おぼえているという。

呑み、しゃべり、あっというまに二時間がすぎた。「ごちそうさまー」と、ビルの灯りに消えてゆく女子大生ふたりを見送る。かるくなった財布の中身をみた。まだ、一杯、いけそう。銀座「サンボア」へ、足は勝手に歩きだす。

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