2017年11月29日水曜日

平昌 韓中日詩人祭2017、韓国の「朗読家」たち




飛田圭吾氏


萩原健次郎氏


江原道詩朗読同好会のみなさん

またもや、ご無沙汰してしまっています。


さて、これから、何回かにわたり、ずっと書けなかった韓国・平昌への旅について書いてゆきたいと思います。

でも、いきなりですが、この国際詩人祭については他紙にレポートが掲載されることになり、あまりつまびらかには書けません。

前回までの記事は、926日からのバックナンバーを、ぜひ、ごらんください。



915日。平昌での出演を終えると、ぼくらはそれぞれグループ別にサテライト会場にむかった(写真はすべて、韓成禮さんの撮影)。

ぼくらが到着したのは、江陵文化院。韓国の地元詩人協会の方々と日本、中国の詩人たちが交代に朗読する。

ぼくは、この日はお休みで観戦。

日本からは詩集『折れ曲がった大地』を上梓したばかりの若い詩人、飛田圭吾さんが朗読する。飛田氏はこの日から、韓国に滞在。前回、韓国をおとずれた飛田さんはその魅力にひかれ、フェスティバルが終了したあとも、ソウルで仕事を得て、詩を書き、暮らすのだとか。これから、日本を飛びだして詩人になろうとする若者が、増えるような気もする。彼の書く詩も、おのずと、生にたいして切実な感覚を刻んでゆく。飛田さん、がんばって。

京都からは、萩原健次郎さんが朗読。ぼくが大学生だった90年代前半、神田の古書店で、詩集『K市民』を手にいれ、愛読していたことがあった。以来、すばらしき同人詩誌「紙子」を羨望し、つかずはなれず、読んできた。その詩人と、今回のフェスティバルではじめてお逢いできて、うれしい。朗読も、やわらかい関西弁だが、マイクのリッキング(ぺろぺろ舐めるふり)など、ひとくせもふたくせもあるユニークなパフォーマンスだった。

おもしろかったのは、江原道地域の「朗読家」同好会メンバーの朗読。韓国では、詩が、歴史的に継承され、日常的に愛されている。日本にいらっしゃるかどうかわからないのだけれど、韓国の朗読家たちは、いわゆる名詩を音楽にのせて、いかにじょうずに暗唱できるかを追求する。

その暗唱は、ソロのみならず、一篇の詩をまるでコラールのように複数の朗読家さんたちが詠い、一連ごとにリレーして暗唱をつないでゆく輪読パフォーマンスもあった。そんな朗読家の協会が地方にはたくさんあって、競技大会もあるのだそう。日本の詩人、いや、世界の詩人たちの羨望の吐息がきこる。ぼくらをガイドしてくれた韓国の女性詩人・韓成禮(ハン・ソンレ)さんいわく、「詩人自身の朗読よりずっとじょうず。優秀な朗読家の声には、みんな、涙する」とか。


ああ!いろいろ、書いちゃった 笑 きょうは、ここまでにします

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